- ●道路を覚える
- ●移動時間を予測する
- ●遅れに対処する
- ●情報の収集と把握(生徒・車・DMV)
- ●情報の収集と把握(生徒・車・DMV)
- ●トラブルに対処する
- ●トラブルに対処する
- ●速度規制(Basic Speed Rule)
- ●道路標識 (Road Signs )
- ●規制標識( Regulation Signs )
- ●警戒標識( Warning Signs )
- ●警戒標識( Warning Signs )
- ●情報標識(Service Signs )
- ●信号(Traffic Light)
- ●信号(Traffic Light)
- ●道路のマーキング( Pavement Marking )
- ●道路のマーキング( Pavement Marking )
- ●追い越し( Passing )
- ●優先権についての知識と指導( Right of Way )
- ●優先権についての知識と指導( Right of Way )
- ●優先権についての知識と指導( Right of Way )
- ●優先権についての知識と指導( Right of Way )
- ●優先権についての知識と指導( Right of Way )
- ●他のドライバーとのコミュニケーション( Communication with other drivers )
- ●他のドライバーとのコミュニケーション( Communication with other drivers )
- ●他のドライバーとのコミュニケーション( Communication with other drivers )
- ●Column 1 USAの地図の見方(道を間違えない一つの知識)
- ●Column 1 USAの地図の見方(道を間違えない一つの知識)
- ●サイド、バックミラーの合わせ方と使用方法
- ●方向指示器とワイパー操作
- ●コンソール計器の見方と知識
- ●安全確認
- ●ブレーキ
- ●アクセル
- ●ギア操作
- ●ハンドル操作
- ●ハンドル操作
- ●スピード
- ●停車位置
- ●スピード
- ●距離感の錯誤(車の奥行き、幅の把握の難しさ)を克服させる
- ●距離感の錯誤(車の奥行き、幅の把握の難しさ)を克服させる
- ●ブレーキとアクセルコントロールの難しさ(緩急自在のコントロール)
- ●ブレーキとアクセルコントロールの難しさ(緩急自在のコントロール)
- ●方向指示器( Signaling )
- ●安全確認( Observing )
- ●ターニング
- ●スピード
- ●停止
- ●ターニングの練習
- ●ターニングの練習
- ●Under Steering と Over Streering
- ●Under Steering と Over Streering
- ●Column Natural Laws(人間の意志に関係なく存在する自然の力)
- ●ターンのルール
- ●ターンのルール
- ●パラレルパーキング( Parallel parking )
- ●パラレルパーキング( Parallel parking )
- ●パラレルパーキング( Parallel parking )
- ●パラレルパーキング( Parallel parking )
- ●パラレルパーキング( Parallel parking )
- ●パーキングのルール
- ●パーキングのルール
- ●通行の妨げとスピード違反( Impede traffic and Speeding)
- ●右側通行と不適切な走行(Keep right and Improper lane of traffic)
- ●右側通行と不適切な走行(Keep right and Improper lane of traffic)
- ●判断不足と潜在的危険性(Poor judgement traffic and Potential hazards)
- ●判断不足とドライバーの行動予測の失敗(Poor judgement traffic and Fail to anticipate actions of others)
- ●判断不足とドライバーの行動予測の失敗(Poor judgement traffic and Fail to anticipate actions of others)
- ●確認不足と優先権の認識失敗(Fail to observe and Fail to yield right of the way)
- ●確認不足と優先権の認識失敗(Fail to observe and Fail to yield right of the way)
- ●確認不足と優先権の認識失敗(Fail to observe and Fail to yield right of the way)
- ●時間と空間の調整(Judgment in “Traffic” and “Time & Space”)
- ●時間と空間の調整(Judgment in “Traffic” and “Time & Space”)
- ●死角と車線変更(Blind spot and Lane changes)
- ●路上試験のための練習(Drills for Road test)
- ●路上試験のための練習(Drills for Road test)
- ●Column 2 安全運転の概念、Defensive Drivingのひとつ「SIPDE」
- ●Leaving Curb
- ●Turning & Intersections
- ●Parking, Backing & U turn
- ●Driving in Traffic
- ●Driving in Traffic
- ●Vehicle Control
- ●自動車関連英語:和製英語と英語の違い
- ●試験官の指示に出る英語の表現
- ●試験官の指示に出る英語の表現
- ●連絡先(Fuji Driving School、DMVオフィス、保険会社、緊急連絡先)
- ●連絡先(Fuji Driving School、DMVオフィス、保険会社、緊急連絡先)
- ●Index(用語集)
TABLE OF CONTENTS
1
道路を覚える
インストラクターの仕事で一番必要なことは「道を覚える」ということ。これは毎日の仕事のなかで必要なことであり、機器(ディバイス)などに頼ったり、他のドラ イバーに頼っていては道路を覚えられない。自ら道を覚えることを意識し、目的地への「道順、道のり」を最低でも2つ、できれば3つは覚えるようにする。
2
移動時間を予測する
目的地までの道のりが分かっている場合、単純に移動時間を計算するのではな く、一般道路、高速道路の使い分け、道路の混み具合なども考慮して移動時間を予測する。予測に狂いが生じないように、最新の道路状況(天気、道路工事、ランプの閉鎖など)、道路情報(AMラジオ1010など)にも常に気を付ける。
3
遅れに対処する
職務規程として、生徒のピックアップなどの遅れが予測される時はピックアップの15分前までに直接生徒に連絡する。何らかの理由で生徒に直接連絡できない場合は、留守電または生徒の家族に連絡すること。
4
情報の収集と把握(生徒・車・DMV)
●生徒の情報
インストラクターはオフィスから生徒の情報を入手しておく。
●車
自分が使用中の会社車両に関してはその保守、管理に責任をもつ。特に車両の整備つまり定期的なメンテナンスは勿論のこと、判断上修理の必要を認めた時は会社へ報告する義務があり、この保守、整備に係わる費用は会社に請求できる。
●DMV
DMVに関する情報はいつでも会社請求できる。会社にない情報の場合は、DMVのウェブサイトhttp://www.dmv.ny.gov/で入手可能。
5
トラブルに対処する
●車の故障、事故、交通違反
インストラクターが上記のいずれかに巻き込まれた場合、まずオフィスにその旨、 緊急連絡をすること。そのあと、ピックアップ予定の生徒へ練習または路上テスト のキャンセルを冷静に、かつ誤解のないよう伝える。スケジュールの変更についてはオフィスに対応してもらう。
●故障の場合
即座に修理が必要な状況では、レッスン、路上テストに優先して修理の段取りを済ませ、オフィスに連絡する。生徒のピックアップ前であれば、キャンセルの連絡をし、生徒が現場にいる場合は生徒を最寄駅か自宅まで送る。それが不可能な時は生徒と話合い、合理的な方法をとること。
●事故の場合
事故の場合は必ず警察に連絡をし、保険会社へも連絡を行い、その指示に従う。 その際、事故当事者の情報(自動車免許、住所、連絡先、会社情報)を入手し、事故現場の写真撮影、証人の確保などの事故処理を済ませる。人身事故の場合は、怪我人の状態、救急車出動の有無を記録に留めておくこと。
※例外は認められない。
●交通違反
交通違反の場合は警察の指示に従い、聞かれたことだけを答える。黙秘権の行使も判断して行うこと。
●生徒が上記のいずれかに巻き込まれた場合
基本的には上記(※故障の場合)を援用するが、故障の状況が軽微の時は、インストラクターの判断によりレッスン、路上テストを済ませる。簡単に事後報告をオフィスにすること。
事故の場合は、基本的には上記(※事故の場合)を援用する。生徒の判断、操作上のミスによる事故であっても、責任を生徒に負わせてはならない。事故による損害も生徒に請求してはならない。 交通違反の場合は警察の指示に従い、聞かれたことだけを答える。黙秘権の行使も判断して行う。
※生徒の違反はインストラクターの責任となる。
●生徒のドタキャン(No Show、No Contact)
ピックアップ先で生徒から当日キャンセルの連絡があった場合、または生徒にピックアップの連絡をとって30分以上待っても生徒が現れない、かつ生徒からの連絡が一切ない場合は当日発生する料金の全額を請求する権利がある。後日、 オフィスを通じ相当額を受領する。受領するまでの確認の責任はインストラクターにある。
●支払いによるトラブル(No Payment, Credit Problems)
生徒側が支払いを受け入れるとの確認はできたが、結局支払いが実行されなかった場合、与信の問題で支払いが拒否された場合、インストラクターへの責任はない。オフィスの処理に委ねる。
●速度規制 (Basic Speed Rule)
速度規制は法定速度内であっても、◇交通量、◇天候、◇道路状況に応じて適切な速度で運転を義務づける規定であり、合理的な判断に欠ける場合は交通違反になることもある。また、交通の妨げになるような速度での運転も同様で注意が必要。
※この判断は、路上テストでもドライバーと試験官との間にギャップが生じる場合が多い。
インストラクターは上記に対して敏感に対応するよう生徒に指導すること。生徒は速度調節に関して一本調子になる傾向がある。例えば、法定速度(時速30マイ ル)いっぱいに走る人、その反対に時速20マイル以下で走る人などが該当する。 運転速度は状況により常に変化させるべきであり、臨機応変に安全なスピード を意識して走行する重要性を認識させる。
●道路標識 (Road Signs)
●規制標識 (Regulation Signs)
通常は白地の長方形に黒文字か黒模様で形が違うもの、赤文字、赤模様の場合もある。規制を示す。
-
完全停止
(STOP)
-
全面一時停止
(ALL WAY STOP)
-
前方優先道路
(YIELD)
-
侵入禁止
(DO NOT ENTER)
-
一方通行
(ONE WAY)
-
駐車禁止
(NO PARKING)
-
Uターン禁止
(NO U-TURN)
-
左折禁止
(NO LEFT TURN)
-
右折禁止
(NO RIGHT TURN)
●警戒標識 (Warning Signs)
通常は黄色地のひし形に黒文字か黒模様= 注意を示す、前方に危険を知らせる
-
右車線終了、車を左に寄せろ
(Right Lane Ends Merge Left)
-
前方で中央分離帯終了
(Divided Highway Ends)
-
前方に双方向道路あり
(TWO WAY TRAFFIC)
-
前方に坂道あり
(HILL AHEAD)
-
降雨時スリップ注意
(SLIPPERY WHEN WET)
-
前方に信号機あり
(TRAFFIC SIGNAL AHEAD)
-
右から合流あり
(MERGING TRAFFIC ENTERING FROM RIGHT)
-
前方に学童用横断歩道あり
(SCHOOL CROSSING)
-
踏切
(RAILROAD CROSSING WARNING SIGN)
●情報標識 (Service Signs)
通常、青地に白文字か白模様
-
前方に病院あり
(HOSPITAL EMERGENCY SERVICES)
-
赤信号でターン禁止
(NO TURN ON RED)
-
右側通行
(KEEP RIGHT OF DIVIDER)
-
最高時速55マイル
(SPEED LIMIT)
-
追い越し禁止
(DO NOT PASS)
-
州間高速道路
(INTERSTATE ROUTE)
●信号 (Traffic Lights)
-
赤信号
(STEADY RED)
青信号に変わるまで完全停止。No Turn on Redの標識がないところでは赤信号で完全停止後、優先権を譲り、右折することができるが、NYCでは禁止されている。
-
赤点滅信号
(FLASHING RED)
完全停止、優先権を譲り、安全な時に進め
-
赤矢印
(RED ARROW)
赤矢印が青に変わるまでは矢印方向への進行禁止。右左折は禁止
-
黄信号
(STEADY YELLOW)
信号が赤に変わるので、交差点の前で止まる準備をする
-
黄点滅信号
(FLASHING YELLOW)
注意して進め
-
黄矢印
(YELLOW ARROW)
青信号が終わるので、止まる準備をする
-
青信号
(STEADY YELLOW)
進め。ただし交差点では優先権を譲れ
-
青矢印
(GREEN ARROW)
矢印方向に進め。ただし交差点では優先権を譲れ
-
“X”の赤文字
(STEADY RED “X”)
この車線での走行禁止
-
“X”の黄文字
(STEADY YELLOW “X”)
この車線から移動せよ
-
“X”の黄点滅文字
(FLASHING YELLOW “X”)
左折時のみこの車線の走行可
-
青矢印
(GREEN ARROW)
この車線での走行可
●道路のマーキング (Pavement Marking)
-
一本の白点線
(SINGLE BROKEN LINE)
どちらの車線の流れにも支障 なく、安全を確保できる場合は車線変更可。白の点線がある車線は一方通行を表し、黄 色の点線がある車線は双方通 行を示す
-
一本の白実線
(SINGLE SOLID LINE)
交通の状況が良好な場合、線を横切っても良い。道に障害があったり、交通状況で必要な場合に限り、他の車の追い越しや車線変更可
-
二本の白実線
(DOUBLE SOLID LINES
追い越しや車線変更は不可。また左折時や高速道路を出るとき以外は線を越えてはならない
-
一本の黄点線
(SINGLE BROKEN LINE)
どちらの車線の流れにも支障なく、安全を確保できる場合は車線変更、他の車を追い越し可。黄色の点線がある車線は双方通行を示す
-
一本の黄実線
(SINGLE SOLID LINE)
この線のどちら側からも車線変更は許されず、今いる車線に留まる。但し、前方に通行を妨げる一時的な障害物があり、やむをえず車線を変えなければならない場合は除く。
-
二本の黄実線
(DOUBLE SOLID LINES)
この線のどちら側からも車線変更は許されず、今いる車線に留まる。但し、前方に通行を妨げる固定的な障害物があり、やむをえず車線を変えなければならない場合は除く。
-
実線と点線
(SOLID LINE
WITH BROKEN LINE)実線側にいる場合、私道に入 るために左折する場合を除い て、他の車を追い越したり、そ の線を超えたりしてはいけな い。点線側にいる場合、交通 の妨げにならなければ、追い 越し可
-
矢印
(ARROWS)
矢印は走らなければいけない 車線を示す
-
ひし型の道路標示
(DIAMOND SYMBOL)
ひし形の標示がある車線はバ スや特別な乗り物用であり、必 要なとき以外は走行禁止
-
エッジと車線ライン
(EDGE & LANE LINES )
Broken lineの右車線はGreenのSafety Zoneで通行不可になるので安全なタイミングで左車線に合流しないといけない
-
停止線と横断歩道の線
(STOP LINES )
交差点ではSTOPサイン、YIELDサイン、信号に従い、停止線の前で止まる
-
横断歩道の線
(CROSSWALK LINES )
前方に横断歩道があり、近くに学校もあるので学童に注意。
●追い越し (Passing)
-
アメリカでの運転は右側通行であり、一般的に追い越しは左側で行なう。右側からの追い越しは、限られた状況、またはそれが必要な時に許されている。
車線変更する際は、少なくとも100フィート(約30m)手前から方向指示器や手信号を使ってシグナルを送ることが義務づけられている。横断歩道に歩行者がいる場合は追い越ししてはならない。
-
●優先権についての知識と指導 (Right of Way)
優先権(Right of Way)について間違った知識や誤解が多いので、まずは優先権に対する正しい知識をつけ、理解を深めてもらうことが大事。
ここで教えなくてはいけないことは、優先権が発生する場所の認識(車が2台以 上合流する場所)、道路の構造(T字路、十字路、五叉路、あるいはロータリーなど)、合流のタイミング、優先権を制御する信号、道路標識である。
1
優先権が発生する場所
-
私道(Driveway)からの侵入者
双方通行、一方通行に関わらず、本線を側 面から侵入して来る車両がある場合、つまり私道(Driveway)から出ようとしている車がある場合、優先権はあなたにある。先方があなたの接近に気がついていない場合、 通行を妨げられる恐れがあるが、この場合はホーン(クラクション)を鳴らして先方に注意を促し、安全なタイミングとスペースを確保して進行する。
-
-
対面者からの侵入車両道
対面道路に障害物があり、対面車両があなたの車線に侵入して来ることが予測できる。この場合、原則的に優先権は車線変更の必要のないあなたにある。しかし障害物までの距離が対面車両の方が近ければ、あなたはスピードを落として対面車両に優権を譲る。その逆の場合、速度を維持してそのまま進む。いずれにしても2台の車が障害物で狭くなっている地点を同時に通過するようなタイミングは避けなければな らない。
-
2
道路の構造
-
T字路
T字路は基本的に交通量が多い方の道路に優先権がある。交通量が多いという判断は、より道路の幅が広い方、センターラインや車線区分が多い方の道路などが該当する。その判断の上で、最終的にはSTOPサインやYIELDサインのある道路側が、それらサインのない方の道路から来る車両に優先権を譲るのは言うまでもない。T字路はいつも直角に交わるとは限らない。左または右にアングルして合流するような道路、あるいは左または右に分岐する道路などがあり、 サインを見落としたため優先権がどちらにあるか判らなくなる場合が多いのでドライバーは注意が必要。
-
-
十字路
十字路では車両が交差する流れと対面の流れの二つがあり、それを区別して優先権を判断する必要がある。ここでも優先権を決定する上で重要なのは信号機や標識である。
信号機がある十字路では対面する信号機がもし青(Green)であればあなたは優先道路にいる、即ち交差する側の信号機は既に赤であり、交差する道路の流れに対し優先するということを意味する。
十字路であなたの対面の道路にSTOPサインがあれば交差する側の流れが優先であり、逆に交差する道路にSTOPサインがあれば、あなたに優先権がある。
-
もうひとつが対面道路の優先権。対面交通に関しては常に直進が第1優先、右折が第2優先そして左折が第3優先となる。ここでもうひとつ、対面の流れのなかでタイミングを判断してあなたが左折の時でも対面の直進車や右折車より優先して通過が出来る場合がある。この判断基準は常に安全な時間と空間的余裕 (Time and Space)がなければならない。これを誤ると「優先権の侵害」となり、例え事故にならなくても交通違反であることに変わりはない。
(All Way Stop): 十字路全方向にSTOPサインがあれば、そこで停止した順番がそのまま優先順位になる。もしあなたが一番にSTOPサインで停止したのであれば、あなたに優先権がある。
-
五叉路(ごさろ)
五叉路の道路では、信号機の有る無しと、STOPサインの有る無しの場合を分け て判断する。ここで大事なことは道路が何本交わっていようと優先道路は常にひとつしかないという認識。信号機が青になったタイミングの道路が言うまでもなく優先道路で、時間差をおいて優先道路が交代 する。
-
-
ロータリー
ロータリー(Rotary/Traffic Circle, Round- about)での優先権は、既にロータリーに入っている車両にある。これからロータリー に入ろうとするドライバーは道路標識に注意して、STOPサインがある場合は一旦停止して、安全を確認の上、ロータリーに入 る。YIELDサインの場合、ロータリーに他の 車両がなく安全に侵入することが出来れば 停止する必要はない。そうでない場合は、 ロータリー進行中のドライバーに優先権を譲る。その時必要であれば停止して、安全が確保できる状態になったら進む。
-
3
合流のタイミング
-
もうひとつ、優先権にかかわる要素は同着というタイミングである。対面道路と交差する道路の流れのなかで1台の車両と同着した場合、交差する道路の右側にある車両が優先。もしあなたから見て同着の車が左側にいる場合、優先権はあなたにある。 複数の車両と同着した場合、あなたから見て常に一番右に位置する車両が第1優先、 その次が第2優先となる。そしてあなたが 一番左に位置する車両であればあなたは優先の順位が一番最後となる。
最後に、対面交通同士で同着という場合、 先述の大原則である直進が第1優先、右折が第2優先、そして左折が第3優先という規則を遵守する。なお、左折待ちが必要なタイミングでは、あなたは必ず交差点中央付近に進み、ストレートポジション(前輪のタイヤと車両の傾き両方)にして待機することを忘れないよう教える。
-
4
優先権を制御する信号、道路標識
次にSTOPサインが全部の道路(All Way Stop)にある場合は、基本的に十字路の交差点と同様である。逆に全部の道路にSTOPサインがない場合、優先権は先入車にあり、どの車両も他のドライバーに注意して通行する。また、一つだけSTOPサインがない道路がある、即ちその道路を除いた他の道路にはSTOPサインがある場合、そのひとつの道路が常に優先道路であり、他の道路から来た車両はAll Way Stopのルールに従うことになるので特に注意を促すこと。
●他のドライバーとのコミュニケーション
優先権において、他のドライバーとコミュニケーションをとる場合がある。 コミュニケーションが必要になる典型的な例として、パラレルパーキング(縦列駐車)や3ポイントターン、また、横断歩道付近での歩行者や火急な対応が必要な場合が挙げられる。それ以外に救急車両やスクールバスのドライバーとのコミュニケーションが必要な場合もあるが、いずれもまず優先権を判断基準に安全な対応が求められることを伝える。
●他のドライバーとのコミュニケーションが必要になる時の具体例
-
Example 1.
あなたに試験官から3ポイントターンをす るよう指示があった。まず既にプルオーバーしたあとで、シグナルを右に出しているが、 いよいよ左に切り返し、車の移動に掛からなければならない。双方向の道路をよく確 認したつもりでいたが、右から左の縁石へ 移動を開始したとたん、対面から車が接近して来た。あなたは判断に迷いがあって、結局左側縁石近くまで来てしまった。しかし、 通過を妨げられた車はそこをどけとばかり にホーン(クラクション)を鳴らしてさらに接近して来た。
-
あなたは今ここで何か行動を起こさないといけないが、対処する方法は二つ。一つはあなたの後方、センターライン側を件の車が通過できるスペースを確保し、ウェービング(手で合図)をして通過させる。もう一つは、あなたがセンターライン後方まで急いで後退してスペースを確保のうえ、ウェービングしてそこを通過させる。ここで必ずウェービングして通過を促すことが、相手車両の優先権を譲る行為になる。これが重要な相手ドライバーに対するコミュニケーションである。
Example 2.
あなたは試験官に直前のコーナーを右折するよう指示された。その時コーナーの右手前で歩行者が一人、あなたの接近に気がついて立ち止まろうとしている。 あなたは後続車の動きが気になりスピードをあまり落とさず曲がってしまったため、歩行者は驚いたように後ずさりした。この行為の結果は言うまでもなく「失 格」である。歩行者に対する優先権の侵害、並びに危険な運転をしたとして試験 官から厳重な注意を受けることになる。少々困難な状況下だが、この対処方法としては、あなたはポンピングブレーキやハンドシグナルを使って速度を落とす意思があること後続車に伝えたあと、歩行者との距離を詰めずに優先権を譲る合図を送り、歩行者の進行を妨げない行動をとることが大切である。
●手信号 (Hand Signals)
-
左折
(LEFT)
-
右折
(right)
-
停止
(stop)
●USAの地図の見方(道をまちがえない一つの知識)
道に迷って自分の位置がわからない時、人はパニックに陥りやすい。パニックは 事故の最大の原因であり、パニックに陥らないためにも、前もって道を間違えない知識を身につけておくことが大切である。
まず第一に、自分の行き先を地図ではっきり確認して出発する事が大事である。 アメリカのハイウェイ(高速道路)は非常に論理的であり、地図さえ見れば目的の場所に必ず行けるようになっている。また、ハイウェイの番号には意味があり、
少しの知識さえあれば、迷子にならずにすみ、更に間違った場合でも、大方の自分の位置や進む方向がわかっていれば、それほど慌てる事はない。
先ずは、一番大きな幹線道路(インターステーツハイウェイ)に焦点をしぼる。幹線道路には必ず番号が付加されているが、最後のケタが偶数と奇数に別れている事を念頭におく。
まず奇数であるが、有名な95ハイウェイは、メイン州から始まって、マイアミまでほとんど縦一直線につながる。また、アメリカの中心を走るハイウェイ35はカナダの国境から南の先端まで、これも一直線につながっている。西の端のハイウェイ5も同様である。このように奇数番号のハイウェイは南から北へ、北から南へと、国土を南北に縦断する道路であり、また、西から東へ若い順に番号がつけられているのである。 言葉を変えていけば、インターステーツハイウェイの番号を聞いただけで、アメリカにおける位置が大雑把に判断できるという訳である。
一方の偶数は、南の方から北へ、順に目をうつしてもらえると、最南の10に始まって北の90まで、偶数道路はアメリカを東西に横断している道路であり、南から北へ向かって番号が大きくなっていく。もう一つの伝えるべき点は、2ケタの番号が70など、10で割り切れる場合は西から東まで貫通している事である。94など10で割り切れない偶数は途中で90等の大幹線に併合される事を意味する(2、3の例外を除く)。
-
またワシントンD.C.のように番号が3ケタになっている場合がある。495、295等これは基本的に95ハイウェイであるが、市の周りを取り巻いている環状線であったり、市の傍を通り抜けたりして元の幹線道路につながっていく。
これは3ケタの数字の頭が偶数の場合である。次に3ケタの数字の頭に395、180等奇数がついた場合、元の幹線道路ナンバーに奇数が付加された物は市の真ん中に真っすぐ入り、そこが終点となり、元の幹線道路には直接つながらない。
従って95を真っ直ぐ北上するためには495か、295をとるべきであり、もし間違って395に入ったら、どこかで引き返した方がシティの中に入り込んでうろうろするより早道である。たったこれだけの知識だけも、287と聞いただけで、他の縦断道路から、87スルウェイにつながるバイパスだということが分かる。
●基本的な車両コントロール能力
1
サイド、バックミラーの合わせ方と使用方法
初心者は練習の初期段階ではいずれのミラーもまだ使える余裕がないので「死角の確認」や「車線変更」の教習時期に教える。ここでは、ミラーの合わせ方について教える。
-
運転席にあるバックミラー(Back view mirror)は後部窓の四隅にミラーの4つの角が重なるように合わせるとよい。サイドミラ ー(Side view mirror)はドライバーの目線を変えずに自分の車が少なくとも1/3以上がミラーに見え、後方の景色が自然に見えるような角度に合わせる。
※後方の車が坂を登って来るような、または坂を下って来るように見える時は、ミラーが正しい位置になっていない。
-
2
方向指示器とワイパー操作
-
方向指示器の操作は、左手をハンドルから離さずに左右とも指(人差し指、又は中指) でレバーを引っ掛けるようにして操作することを習得させる。なお、スモールライト、ヘッドライトのスイッチオン、オフについても、 ヘッドライトのロービーム、ハイビームの操作もこのレバーで操作できることを教える。 ワイパーの操作については、方向指示器と反対側にある右のレバーで行うことを教え、速度の変化についてはインストラクターがやって見せる。
-
4
コンソール計器の見方と知識
コンソール計器については、以下にある計器の中から主に4つの計器について理
解させる。
-
スピード計(Speed Meter)
=スピードを示す計器
-
タコメーター(Tachometer)
=エンジンの1分当たりの回転数を表す計器
初心者にはアクセルの踏み込み具合をつかむのに便利な計器である。通常、アイドリングで800回転であるから、1000~1200 回転の微妙なコントロールができるよう指導する(つなぎのアクセリング)。
-
ラジエーターサーモ計(Radiator Thermometer)
=エンジンのオーバーヒートを防ぐための警告用計器
エンジンの熱を放出する冷却装置、冷却水が摂氏100度を越えても沸騰しないよう加圧してある。
-
ガソリン残量計(Gas Meter)
=ガソリンの残量を示す計器
FullからEmptyまでガロン単位で示している。ガソリンの残量が少なくなると補給するタイミングを教える警告灯がつくようになっている。
-
4
安全確認
考えられる問題や危険がないか、前だけでなく、右、左、後ろを確認する。常にミラーを チェックし、車線変更やバックする時には後ろを見て目視し、安全確認する。
-
-
5
ブレーキ
ブレーキはドライバーが最初に習得必要な操作である。初心者にとってブレーキの操作は意外に難しく、きつくペダルを踏み込んで車を止めるものと思っている人が多い。
ブレーキとアクセルの操作は、一旦癖がついてしまうと直すことが困難な場合が多いので、初期段階(最初のレッスン)で妥協せず、しっかりと微妙な調節を覚えさせる。 -
パニックブレーキは別として、いかに短い距離で、且つスムーズに車両を止めるかを習得させる(※ここでの操作は、焦らず十分に時間をかけて行う)。初心者にとってもきちんとしたブレーキの操作を習得すると、運転に対する怖さを余り感じず、今後のあらゆる課題の練習がスムーズになり進歩が速い。
ブレーキの操作の原則は、始めきつく、最後はゆるめと教える。ブレーキを使い出したら一気にスピードを落とさず、今のスピードの半分、更にその半分というように急速且つ滑らかに減速させる。停止する直前はブレーキを必要以上踏み込まなくても車が勝手に止まるということを体得させる。この手順で最後はストップラインなど、狙った地点で車を止められるまで練習する。(※きついブレーキは10 点減点になる)
このスムーズブレーキングの実際練習では10マイル、20マイル、30マイルとスピードを上げて行き、どのスピードでもきついブレーキにならないよう、車が止まる直前にブレーキを踏み込まないで自然に止まることを体得させる。ブレーキは踏み込んで車を止めるものと誤解しているドライバーが多いが、インストラクターがブレーキの操作をやって見せ、滑らかにショックなく止まる手本を示す。そのイメージを初心者、その他のドライバーの潜在意識に植え付ける(最初にこのイメージを植え付けるこのステップは思いのほか効果があり、後の練習がスムーズに行く)。
※サイドブレーキについては、使用する目的とブレーキのかけ方、解除の仕方程度を理解させる。目的は不用意な発進を防ぐためであり、駐停車、坂道発進、スピンターンなどの必要に応じ使用する。※路上テストではサイドブレーキを使用しなくてもよい。
-
6
アクセル
アクセルはブレーキと並ぶ重要な操作。前述のブレーキの操作より更に微妙なタッチを覚えることが必要で、車の運転技術上一番難しいことを理解させる。(このタッチをつかむことであらゆる車の操作が容易になり、習熟度が一気に高まる)
-
「つなぎのアクセル/アクセリング」
アクセルペダル(ガスペダル)を踏む時にペダルの「遊び」というものがある。これは、踏み込んでも車の動きに反応のないギャップのことをいう「遊び」から先のペダルの押し込み具合に応じてエンジンの動力が高まり、車輪に伝わる仕組みになっている。「つなぎのアクセル」とはこの一連の作動を出来るだけ滑らかに且つ穏やかに操作して、急加速にならないように数秒間(2~3秒間)かけてアクセルを踏み込むことをいう。
車の操作に悩む人の多くはこの滑らかなアクセリングが不得意なためで、この『 つなぎのアクセル』を体得すると、初心者やペーパードライバーにとって最も強烈 な不安と恐怖から解放され、運転技術を飛躍的に伸ばしてくれる。
-
7
ギア操作
ギア操作は初心者を含め、熟練者でもおかしやすいミスの1つである。ギア操作の課題、技術的な難しさはあまりないが、的確なタイミングで正しい位置にギア操作をできるようにさせる。操作上のミスは路上テストでしばしば見られ、失格になることが多 いので注意が必要である。ギア操作はパラレルパーキング(縦列駐車)、3ポイントタ ーンの項目で後述する。
-
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8
ハンドルの滑らかな回転操作
ハンドルの滑らかな回転も初心者にとって意外に難しい。ハンドル操作の原則はゆっくりかつ定速度で目的の旋回ポイントまで回し切ること。
途中でハンドルが止まってしまったり、旋回速度が一定でないのは、ターン(曲がり)が「ふらつく」原因になる。ハンドルの握りの位置については原則ハンドルの上部分の部分を順手で力まず握るよう理解させる。
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●真っすぐの運転(速度の認識、視点の取り方と平衡感覚の養成)
真っすぐに走行する技術も練習の初期に習得させることが肝心である。ここでも生徒にストレートの運転のイメージを植えつけるためインストラクターがやって見せる。真っすぐに走っているとハンドルは止まっているというところ、また、ハンドルの握り方に注目させ、順手でややハンドルの上方を力まず握っている点を見せて印象づける。自分の車が5~6秒先に到達するはずの地点を見据えるよう に、視点は2ブロックから3ブロック先に置いておくことが重要なポイント。足回り構造上からも車は真直ぐ走るようになっているので、生徒にはその性質を利用 できるようハンドルは力を入れて握らないように指導する。
●ハンドルの練習と実際
滑らかなハンドルの握り方については、車はエンジンをかけたまま停止状態にしてインストラクターがやって見せる。Over handを原則として、両手、両腕が交差した時の滑らかな動きを見せ(初心者はイメージがないと上手くできない)Over handと送りハンドルの違いと操作性の善し悪しを説明し、理解させる。
上記の要領で、ハンドルのホームポジションから右に1転半を一気に回し切る。
同じくハンドルのホームポジションから左に1転半を一気に回し切る。
ハンドルの左ポジションから右ポジションまで3回転を一気に回し切る。
ハンドルのホームポジションから右3/4回転を2~3秒で回し切 る。リカバリーについては4~5秒で戻し切る。
ハンドルのホームポジションから左3/4回転を2~3秒で回し切る。リカバリーについては4~5秒で戻し切る。
※動きが安定するまでは各ステップを数回行うこと
Note: 「ふらつき」
「ふらつき」とは右左折の時や、路肩に寄せたり(Pull over)道路に進入したり (Pull out)する時、曲がり終って縁石やセンターラインに平行な直線運動の切り替えがうまく出来ない動きをいう。
「順手と逆手」とは、ハンドルを外側から握る手使いを順手といい、右手か左手のどちらかがハンドルを内側から握る手使いを逆手という。逆手は早いハンドル の操作や、一回転以上のハンドル操作に不向き。逆手は路上テストの場合、順手でハンドル操作するよう試験官から注意を受けることが多いので避ける。
※「ハンドルのホームポジション」とは、タイヤが真直ぐの方向になっている場合のハンドルの位置をいう。
9
スピード
ニューヨーク州は法定速度は時速30マイル、その他は高速道路で時速55マイルから最高65マイルであることを教える。道路標識で速度表示がない道路は、すべて法定速度に従う。また運転速度は道路の条件、環境、視界の変化などに対応して適した速度で走ることが義務づけられている。随時、速度調節に呼応してスピードメーターにも注視するよう指導する。
また、危険を避けるためには前の車と一定の距離を保ち、悪天候、悪状況の時は通常より距離をおいて走るよう心がけさせる。
10
停車
交差点にSTOPサインがあったり、見通しが悪い場合は横切る前に停車する。見えるところまでゆっくりと前へ進み、安全が確認されたら前に進む。
1
スピード
人の歩く早さ、競歩と駆け足、それぞれの速さの認識から車の走る速さを対比して速さの違いを認識させる(例えば人の歩く速さは1~2m/秒、車は法定速度で約15m/秒)。車は四角い箱のようなもので、周りすべてがガラス張りの状態であるから、風の流れや強さ(風力)、その音を感じない。そのため車のスピードに対する錯覚が生じ易く、コーナーを曲がる時、スピードの出し過ぎに気がつかない。これが怖さを生む理由になる。
速さの目安は、横の景色に注意を向けさせ、建物のブリックの一つ一つが見えるまで速度を調節させる。ブリックの一つ一つが見えれば「人の歩く速さ」と同等と教える。初心者がコーナーを曲がる速さとして分かり易く、コントロールが容易。 その後は時速5マイル単位で速度を加え、15マイルまでの早さを体得させる(コーナーリング)。時速10マイル単位で速度を加え、30マイルまでの速さを体に覚えさせる(ストレート)。
2
距離感の錯誤(車の奥行き、幅の把握の難しさ)を克服させる
車両がセダンの場合: 車の前後の奥行き感覚の養成は比較的簡単である。前方は、自車の車両フードの先端(以後、フロントラインと呼ぶ)で前の車のバンパーが見えなくなったらあと1mと教え、前車のナンバープレートの下半分まで見えなくなったら車を停止させ、前車バンパーと自分のバンパーが触れる直前の状態であることを教える。すなわち、これが前方の奥行きの限界ということになり、それを体得させる。
後方の奥行きは、目線の高い人(主に男性)にはリアウィンドウ越しに見える後方車両のボンネット(フード)が見えなくなったら停止させ、バンパーとバンパーが 触れる直前の状態であることを教える。目線の低い人(主に女性)の場合、車両そのものが見えない場合があるのでバックミラーを使って見える後方車両のボンネットが見えなくなり、更にワイパー全体が見えなくなったら停止するように指示する。これが後方の限界であることを教え、体得させる。
車高の高いジープ、ワゴン車の場合: 前方の奥行きは直前車両のバンパー全体が見えなくなったら限界であり、後方は前照灯全部が見えなくなったら限界と教え、体得させる。車幅の把握:左はセンターライン、右は縁石。センターライン越しに見える車の接近。
路駐の車両、更にダブルパーキングの車が恐怖。一般的に初心者は右にある危険物より運転席に近づく車両がより怖い。従って、センターラインから離れて右( 縁石側)に寄る傾向がある。対処はウィンドシールドの左端から30センチのところにシールを貼る。もう一方の右はウィンドシールドのほぼ中央にシールを貼る。 これが車の車幅そのものであることを教える。
実際に左にあるシールにセンターラインが重なって見えたら車の左側のタイヤがセンターライン上にあることを意味し、縁石がウィンドシールドの中央にあるシールに重なって見える場合はタイヤが縁石にぶつかるぎりぎりにあることを意味する。つまり、これが車幅である。この感覚を把握することで恐怖心を払拭できる。
3
ハンドル(Steering wheel control)の回し加減とアプローチの誤差
初心者にとって、ハンドルの回し加減とアプローチ上の誤差がつかめないことが恐怖感を生む。スピードが出ている場合は恐怖を更に増大させることになる。車は4つのタイヤが見えないため、ハンドルを曲げた時の動きが把握できない。このことが不安につながる。例えば、至近距離にある大型トラックなど障害物をよける時や直前の車両をよけて車線から外れるような操作をする時の、ゆっくりした動きに大胆なハンドル操作が苦手な初心者がとても多い。対処としては、曲げた ハンドルの角度によってアプローチの最終点を予測させる練習を繰り返し、習熟度を上げる。これがコーナーでの曲がりやUターンに役立つ感覚を養成することになる。
4
ブレーキとアクセルのコントロールの難かしさ(緩急自在のコントロール)
初心者にとって、ブレーキとアクセルペダルの踏み具合が難問である。両ペダルには更に『遊び』という動きに反応のないギャップがある。これが恐怖である。きついブレーキ、きついアクセルになることが車の微妙で穏やかな操作を難しくし、 きついアクセルがそのまま急ハンドルにつながる。急ハンドルを切ったため今度 は車の進む方向の予測ができない。結局、車のコントロールを失い、急ブレーキを踏むことになってしまう。こういった混乱が初心者だけでなく、ペーパードライバーにとっても恐怖を生み出す最大要因と言える。
対処方法は、発進と停止(Start and Stop)の練習を繰り返し、習熟度を上げること。これは初心者の練習における初期のステップで一番重要という認識を持た せ、徹底して教えること。即ち、発進時の滑らかで穏やかな動きに十分注意を向けさせ、練習中は一度たりとも急発進をさせない。停止の練習も同様に一度と云えどもきついブレーキを使わせないよう注意を怠らない。
このステップでの習熟度が今後の運転能力の向上に多大な効果があることを強調する。
Note:「つなぎのアクセリング」
「つなぎのアクセリング」は、エンジンのアイドリング状態からの滑らかで穏やかな加速帯を言い、その加速帯を通して必要なスピードまで上げるコントロールが狙い。タコメーター(Tachometer)がついている車両なら、アイドリング状態(800 回転)からおよそ1000~1200回転の加速帯をいう。アイドリング状態から一気に2000回転や3000回転まで上げてしまうと失敗で、それは急加速と言ってよい。
「ショックフリーのブレーキング」はできるだけ短い距離で減速のあと、最後ブレーキペダルを押し込まないでも車が止まることをいう。これをドライバーが習得するまで繰り返し練習し体得する。静かで滑らかな停車ができるようになると運転の安定性が増し、路上テストに合格し易くなる。滑らかなアクセリングとショックのないブレーキングはテストの合格条件の筆頭に挙げられるほど重要である。車にやさしく、燃費効率も上がる効果も大きい。
路上テストで実際採点されるチェックポイントと留意点を生徒に説明し、よく理解させる。ターニングは単純に曲がればよいという理解では不十分であり、曲がるまでの過程の中で必要に応じて常に安全を確保する行為が含まれていることを生徒に理解させる。
※尚、ここでの採点は5つのチェックポイントは同一項目となり、5つ全部にチェックされても、1つだけチェックされても10点の減点となる。
●ターニング5つのチェックポイント
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1
方向指示器(Signaling)
Vehicle Traffic Law(VTL)上の規定では、ドライバーは交差点から100フィート(約 30m)の地点で方向指示器を使い、曲がる方向を示さなければならない。しかし路上テストでは試験官から曲がる方向の指示があったらすぐ出すようにさせる。この場合、曲がる途上で方向指示器が戻ってしまったら出し直さなければならない。
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2
安全確認(Observing)
安全確認は「安全を確保する」ための行為 で、全方位に対する確認を意味し、簡単なようだが、実はドライバーにとって一番難しい。特に死角になるエリアの確認は目視によって「安全」を確保するようにしなければならない。それを怠ればそのまま危険な行動(Dangerous Action)となり、失格になる。
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3
ターニング(Turning)
ターニングでチェックされることは、一連の動きがスピーディであり、かつ安定性を欠かない動きであること。また適切なレーンポジションに車を移動して、正確なターンにつなげて行くこと。ここで正確なターンをしっかり認識し、いいタイミングでターンし、ふらつかないようにする。
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4
スピード(Speed)
曲がる時には、車が止まってしまいそうな程遅くもなく、車が遠心力で曲がれないような程速すぎることのないよう適切な速度を維持する。
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5
停止(Stopping)
停止は二つの行動がチェックされる。一つは停止位置であり、二つ目は停止の状態である。停止位置は停止線があればそこで止まり、横断歩道があればその手前のラインで止まる。そのいずれもない場合、STOPサインのポールの位置をバンパーが越えていないことを要求される。停止の状態については2~3秒間完全に停止した状態を意味し、タイヤがローリングしたまま STOP サインを通過すれば、それは交通違反であり、路上テストは失格となる。
※止まってはいけない場合があり、止まるには理由がなければいけない。
-
●ターニングの練習
上記5つのチェックポイントを踏まえ、ひとつずつクリアすることを目標に練習させる。 初心者には同時に3つ以上のコントロール することは難しいので、ターンをするとき、 次の5つのステップに分けて習熟させる。ここでは大塚式を紹介しているが、インストラクターそれぞれのセオリーがあるので、独自の方法を進めても問題はない。
-
アクセルとブレーキのコンビネーションとそのコントロール
速度の変化を必要とする時に使うアクセルとブレーキの微妙なコントロールを生徒に習得させる。速度を落としたゆっくりな動きにはブレーキだけで、速度を若干上げる必要のある動きには「つなぎのアクセリング」を励行させる。また、坂道での発進やパラレルパーキングで はこのアクセルとブレーキ両方の操作とそのコントロールが必要。
ターンでのスピードコントロール
曲がる時のスピードはあまり速すぎても遅すぎてもいけないので、そのコントロールが難しい。生徒ひとりひとりがそれぞれ違うスピード 感を持っており、インストラクターはそれを掴んで指導する。いずれにしても、コーナーの曲がりはスピーディーにという試験官の見方があるので、最終的にはそれに沿った速度として時速10マイルから15マイルを維持して曲がれるまで練習する。
ハンドル操作(Steering Control)
理想的なハンドルの操作は「無理」「むら」がないこと。直線の運転で はハンドルが固定されてブレない、曲がりでは安定した早さでハンド ルを回し切るコントロールができるまで練習する。
タイミング、旋回角度とその速さのコントロール(曲がりの3要素)
曲がるとき(ハンドルを切るとき)のタイミングについてはインストラ クター独自の方式による。大塚式の場合は、自車のフロントラインが 交差する道路の縁石に重なって見えた時、ハンドルを回す。フロント ラインが見えない目線の低い人はウィンドシールドの下側のライン を代用する。ハンドルの旋回角度は3/4回転(270度)から1回転
(360度)の範囲を2~3秒掛けて回し、倍の時間(4~6秒)かけて戻し切る。このコントロールができるまで繰り返し練習する。
旋回のタイミング:
ハンドルを回すタイミングは、フロントラインが交差する道路の縁石即ち、交差する手前縁石のライン)に重なって見えた時とする。ここでは、このタイミングより早く回した場合をショートターン(Short-turn) 、遅く曲げた場合をワイドターン(Wide-turn)と教える。曲がり終わったら、アクセルを踏み、加速する。
ハンドルの回転角度:
右左折とも3/4回転(270度)~1回転(360度)の範囲。初心者は曲げすぎる(1回転以上)傾向があるので注意し、その結果ターンが シャープになり、戻し切ることが更に難しくなることを教える。
回転の速度:
旋回方向に2~3秒をかけてハンドルを回し切り、リカバリーは4~ 5秒かけることを教える。初心者には速度の変化が難しく、曲がるコ ーナーまでのスピードを時速5マイル、10マイル、15マイルと習熟度 に合わせてスピードを上げていく。コーナーを45度以上から凡そ60 度の角度まで来た時がハンドルを戻すタイミングと教え、90度のコ ーナーを曲がり切る直前まで時間をかけて戻し、直線に入った時に ハンドルを真直ぐの位置(ホームポジションと呼ぶ)に止めることを 強調する。生徒がどのコーナーも一定のスピードを保ち、安定して曲がれるようになるまで練習する。
リカバリー(Recovery)のコントロール
リカバリーは円運動の終盤から直線運動の切り替えまでのコントロールをいう。一般にリカバリーが難しい理由は、曲がりに入る直前の速度とリカバリーのタイミングという相対的な判断が要求されるからである。曲がりに入る速度が速ければ速いほど、タイミングに猶予 が必要であり、ドライバーは早めのリカバリーを心掛ける。ターンが遅い場合は直線に入るぎりぎりまで待ってリカバリーをする。リカバリーに入る角度は直線ラインに対し30度前後を目安とする。リカバリー終盤でハンドルをホームポジションで正確に止めることを忘れないように注意する。
●Under SteeringとOver Steering
車がターンする角度は常に90度とは限らない。左右連続の緩慢な曲がりや鋭い曲がりも想定したターンの練習をする。連続の曲がりではスピードと曲がりの緩急が相対的に影響し合い、自然の力(遠心力と重力/加速度)も加わってコントロ ールが難しくなることを教える。
尚、Under Steeringはスピードの出し過ぎや遠心力に負け、曲がる方向の反対側に進行してしまうことをいい、Over Steeringは曲がる方向にハンドルを曲げ過ぎることをいう。どちらも「ふらつき」の原因となり、大変危険で、ふらついた時は急激なスピードの変化を避け、曲がりにハンドルをしっかり合わせながら、ステアリングが安定するまで徐々にスピードを落としていく。
Note:人間の意思に係わりなく存在する自然界の力:作用(Natural Laws)
(1)『慣性力と摩擦』:慣性力(Inertia)は二つの面からなり、その一つは外部からの作用が働かない限りそこに止まり続ける現象。もう一つは逆に動く物体はそのまま直線的に動き続ける現象。運転中にコントロールするアクセルやブレーキの作用に対しては常にこの慣性力が働いている。
摩擦(Friction)は二つの面からなり、片方の面が動く(作用)時に他の面が離れないように働く力(反作用)。摩擦は運動エネルギーを限りなくゼロにする力と言え、そのエネルギーを熱や光に変換することが多い。
(2)遠心力(Centrifugal force)と重力(Gravity): 遠心力は円運動している物体の接線方向に働く力。円運動の外側に働く力をいう。重力は地球の中心に向かって物体に働く力。どちらも運転中の加速または減速に大きな影響を及ぼす。
(3)運動エネルギー(Kinetic energy/Momentum): 運動エネルギー(Kinetic ener- gy)は、運動している物体が持つ、運動を停止させるために必要なエネルギー(仕事)。ニュートン力学的には、等速直線運動をする物体の運動エネルギーは、質 量 m と速さ v の2乗に比例する。
(4)作用と反作用(The law of action and reaction): ある方向の力の存在に対し、その逆向き(反対する)に働く力の存在をいう。森羅万象に働く力。
(5)スリップ(Skid)とハイドロプレーン現象:運動エネルギーが摩擦力を上回った時に働く直線的な力。ハイドロプレーン現象は車が高速(時速40マイル以上)で走ると、雨などの降り始めの10~15分間くらいと既に路面が濡れている場合、 路上に張った水や油の薄いフィルム状の層の上に車輪が浮く現象。いずれもブレーキが利かない危険な状況にある。急ブレーキや急ハンドルは避け、アクセルから足を離した状態で摩擦が戻って来るまで進みたい方向にゆっくりハンドルを操作する。ちなみに、路面がドライで車両のブレーキングシステムが正常な状況下では『Braking distance in feet = (Speed/10×Speed)/2』であることも教えておく。
●ターンのルール
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右折
(Right Turn)右折する時は大きく曲がらないように気をつけ、サインがない限り右側
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一方通行から一方通行への左折
(Left Turn From One-Way Road Into One-Way Road)左側の車線、または車道の左に出来るだけ寄る。二車線の道路に左折する時は、左側車線に入る。
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一方通行から双方向道路への左折
(Left Turn From One-Way Road Into Two-Way Road)左側車線、または車道の左に寄って左折し、センターラインに一番近い車線(センターラインの右側)に入る。
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双方向道路から双方向道路への左折
(Left Turn From Two-Way Road Into Two-Way Road)センターラインに出来るだけ近づき、交差点の左側を使って左折する。左折後、センターラインの右側に留まる。
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双方向道路から一方通行の左折(Left Turn From Two-Way Road Into One-Way Road)
センターラインに寄って交差点の真ん中に着く前に左折し、一番左の車線に入る
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双方向道路から双方向2車線への左折(Left Turn From Two-Way Road Into Four-Lane Highway)
センターラインに寄って左折し、一番左の車線(センターラインの右側)に入る。交通に問題がなかったら、右車線に速やかに戻る。
路上テストで必要な運転技術として、パラレルパーキング(縦列駐車)、3ポイントターンそしてバック/後退の3つがある。ここでは運転の基本的な操作であるブレーキ、アクセル、ギア、そしてハンドルの各コントロールについて、同じ動作を繰り返しながら潜在意識に植え付けられるまで練習させる。加えて適切な安全確認とコミュニケーションについても熟知させる。
●パラレルパーキング/縦列駐車(Parallel parking)
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パラレルパーキングとは、車を縦に並ばせて駐車することをいう。無駄のないハンドル操作で車を後退させ、縁石に沿って車を停止した時、縁石まで1フット(約30cm) の範囲に寄せなければならない。試験官はこの行為の間、接近中の他の車両にドライバーが注意してその流れを妨害していないか、縁石まで規定通り車を寄せたか、ブレーキとアクセルの操作がスムーズで安定していたか、後退中後方の注意/安全確認 を十分したか、などを対象に採点していることが多い。このような点に留意してドライ バーは技術力や判断力をつけるよう習熟度を上げる。
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● パラレルパーキングまでのステップ
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1
ダブルパーク(Double Parking)
試験官がダブルパークという指示を出したら、すぐに右へシグナル(方向指示器)を出 し、前方にある目標の車に接近して、隣の車との幅が60cm~1m位に寄せる。右にシグナルを出したまま、パーキングのステップに入る。目的の車から大きく離れてセンターラインを越えたり、他の交通の妨げになったりしないように注意する。
目標の車を替えて、この動作が10回中8~9回うまく出来るまで練習する。
-
2
ギアをリバースに入れ、Half Wayを真直ぐ後退する
ギアをリバースにシフトし、後方の安全を確認(目視)しながら右車両の長さに応じ、その車両の半分の距離を真直ぐ後退する。
※ダブルパークから後退して縁石までHalf Wayをつかむ練習は4、50回くらいをめどに繰り返し練習する。Half Wayをつかむ具体的な練習方法は、それぞれインストラクター独自のやり方を尊重する。
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3
ハンドルを右に1回転切り、縁石までのHalf Wayを後退する
次にハンドルを右に一回転切り、縁石までゆっくりHalf Wayを後退する。Half Wayを知るポイントは、車のバックドアの取手が縁石のラインに重なって見えるところで、そこで一旦車を止める。
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4
ハンドルを左に1回転切り(ハンドルを元に戻す)縁石まで残りのHalf Wayを後退する
残りのHalf Wayを今度は逆にハンドルを左に1回転切り(ハンドルを元に戻す)、フロントドアの取っ手が縁石のラインに重なって見えるところで一旦止まる。
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5
ハンドルを左に全部切り、車と縁石が平行になるまで後退する
ハンドルを左に全部切り、車が縁石に沿って真っ直ぐになるまでゆっくりとバックし、一旦止まる。
ここでのポイントは、運転席から右手車窓を通して縁石が見えなくなるタイミングをつかみ、一旦車を停止して、右に回したハンドルをホームポジションに戻し、今度は左に、右に切った同じ角度までハンドルを切り、縁石に車が平行になるまで後退すること。
-
6
前の車に1m程接近して停車し、ギアをパーキングに入れて完了する
車と縁石の間が規定の30cm以内に寄っているか確認して、寄りが足りなければさらに寄せ直す。その際、前後どちらでも微調整がより簡単な方向に車を移動して寄せ直す。ハンドルを戻し(大体右に2回)、タイヤを真っ直ぐにする。最後に直前の車に1mまで接近して停車し、ギアをパーキングにシフトして駐車完了を試験官に告げる。この時に初心者は縁石に平行を保たず左にアングルが反れる傾向があるので注意する。
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●3ポイントターン(3 Point Turn)
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3ポイントターンは前後3回のターンで車の方向を180度反対側に向ける動きのことをいう。運転技術上、難しいコントロールはないが、双方向の道路を一旦は横切ることになるので、通行中の車両に対する注意が必要。ターンの最中に予期せぬ車の接近があった時にドライバーがどう対処するかも試験官の関心事の一つ。この時の対応の善し悪しがテストの合否を決めると言える。
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●3ポイントターンまでのステップ
1
プルオーバー(Pull over)/右側の縁石に沿って停車する
試験官からプルオーバーの指示が出たら、右にシグナル(方向指示器)を出して、目標のスペースを見定め、十分スピードを落として縁石まで60 cm ~1mの範囲に車を寄せる。
ここのポイントは、試験官の指示にすぐ対応できることである。試験官はプルオーバーの指示を出したタイミングの前方2~3秒の距離にあるスペースを指していることが多いので、指示が出てからすぐに反応を起こし、適切なスペースに寄せられよう繰り返し練習する。またここで大事なことは、目標の場所にプルオーバーするまでに3ポイントターンの展開が容易にできる地点を見定めて車を止めることである。直前に他の車両がある、反対側車線に障害になりそうな車があるなど、展開を考えずにプルオーバーすると、失敗する確立が高くなる。
-
2
安全確認後、右縁石から左に旋回する
3ポイントターンは、Broken U-turn 、 K-turn、Y-turn、或いは単純にU-turnと呼称 する。いずれの場合でも試験官の指示があったら、サイドミラー、バックミラーに頼らず必ず目視し、道路の前後から来る車に注意して、まず安全を確認する。シグナルを左に出して、縁石までスムーズに移動する。このステップではいずれの方向からも車の接近がないか常に注意することが重要。ハンドルを左に全部切る。
-
-
3
双方向からの車に注意し、後退する
今度は縁石から離れて右後方に下がる準備をする。この時も左右の車の流れ、付近を歩行者の通過がないか注意し、安全が確認されたらギアをリバースにシフトして、ハンドルを右に全部切って後退する。この最中も全方位に注意し、後方を目視してバックすることが求められる。このステップでギアチェンジをハンドル操作より優先して行うことを忘れないよう強調する。
※車の接近に気がついた時、ギアチェンジを忘れやすいので注意すること。
-
4
双方向からの車に注意し、左に旋回しながらKeep Rightに入りターンを完了する
ギアをドライブにシフトして、ハンドルを左に全部切る。この時に一番注意することは、進むべき左方向から来る車両に気を取られ、合流する右側からの車両は死角になってしまっているために注意を向けず発進してしまうミスをおかしやすい。更に、進むべき方向にギアチェンジを忘れる致命的なミスが重なることが多い。
※左右または前後から接近中の他の車両や人の接近に気がつかない、発見が遅れるなどのドライバーの注意力不足は「危険な運転」(Dangerous Action)や交通事故となる他の車両や歩行者に対する優先権の侵害(Fail to yeid Right of Way)、反対車線の侵入(Wrong side of road)の判定を受けて失格になる可能性があるので、十分な注意が必要。
● 後退/バッキング
-
バッキングアップとは、パーキング、Uターンの行程で後退するプロセス、またその動きのことをいう。バッキング/後退はよく減点されやすい行為で、試験官の指示によって後退する時は、常に目視による確認を心掛けること。サイドミラー、ルームミラーに頼って後退する行為はむしろ減点の対象になるのでその事をしっかり教える。
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女性の多くは目線の高さの関係から、リアウィンド越しに目視してもほとんど後方の景色(車や人)が見えないことがある。後退に際しルームミラーかサイドミラーを使って動くことはやむを得ないが、その場合でも後方を目視して注意を向けていることを試験官にアピールするよう生徒に注意を促す。
ストレートバック(straight back/keep back straight)
バックアップは通常ドライバーの判断に任せて後退し、止まる位置を決め、プルアウトする。しかし、試験官の判断によってはバックアップではなく、「ストレートバック」という指示を出される場合がある。これはドライバーが縁石まで余裕を残すことなく接近し過ぎていたり、縁石に平行して止めていない、またこのまま後退すれば縁石に当たる可能性があるからである。
車が縁石に傾いているのであれば、その傾きを後退しながら調整する能力を、また縁石に平行であるが寄せ過ぎているのであれば真直ぐ下がり切る能力を見定めようとしている。スレートバックと指示されたら、このことに注意して下がり続け、試験官が”STOP !!”というまで止まらずに後退して行く。ストレートバックの練習はテストを受けるまでに必ず習得させておくことが必要。縁石に対し車両が並行になっているか知る必要上で平衡感覚の養成が最も大事。
●パーキングのルール(Parking Regulations)
ドライバーと試験官の判断に大きなギャップがあることが多く、それにより路上テストで減点、失格になることがある。初心者は勿論、運転に自信のある経験者でもよく注意し、以下の各項目の理解を深める必要がある。
●通行の妨げ(Impede Traffic)とスピード違反(Speeding)
初心者に対して通行の妨げ(Impede Traffic)、経験者に対してはスピード違反 (Speeding)という判定が試験官から下されることが多い。
例えば、試験官が”Go ! Go !!” “Come on !!” さらには露骨に”Speed up !!” と言 っているのに、それに対応した行動が見られない、行動に出るのが遅過ぎるといった機敏な対応ができない場合、試験官に「通行の妨げ(Impede Traffic)」と判断されて失格になる。
また、Speed Zoneの認識に欠けて時速10マイル以上のスピードを出してしまった場合、 試験官の判断では「スピード違反(Speeding)となる。Speed ZoneはSchool ZoneやWorking Zoneなど、テストコースによく出て来る要注意ポイントであることを伝える。
※試験管はいずれもこのような判定を下す前に、ドライバーに必ず一度はスピードコントロールに関する示唆を与えているものなので、常に注意を払うこと。それに気づいていない、気づいてはいるがすぐに対応できなかったというのが、減点、失格を招く結果になったと考えられる。
要注意点:初心者⇒機敏な対応、状況判断 経験者⇒スピードに注意する
●右側通行と不適切な走行(Keep Right and Improper Lane of Traffic)
Keep Rightは簡単なようで、アクションが意外と難しい事項のひとつ。路上にセンターラインが描かれていようといまいと、道路中央付近がどこなのかを判断し、その中央付近と思う所より左側へ行き過ぎないように気をつける。ただ、場合によっては道路中央付近より若干左へ寄るのは仕方ない場合があるので、状況によって臨機応変に対応すること。
道路中央付近より若干左へ寄って良い場合
道路中央付近まで障害物がある、ダブルパークしている車がいる時は若干左へ寄っても良い。
※センターラインを絶対越えないよう運転するものだと思っているドライバーが多いが、これはむしろ「危険な運転(Dangerous Action)」と判断され、失格の原因になるので、注意が必要。
●判断不足と潜在的危険性(Poor Judgement Traffic and Potential Hazards)
路上での判断が未熟で、2~3秒先で起ころうとしている危険なサインに反応していない場合、減点、失格になることがある。危険なサインに反応出来ない理由はさまざまであるが、運転者の注意力欠如と近視眼的になって視野が狭くなっているというのが殆どである。
潜在的危険性の例
(1)路上に駐車中の車のドアが正に開こうしている
(2)対面の車に気を取られ右に寄り過ぎる状態(試験官がそわそわしだす)
(3)左折に気を取られ、接近する車、歩行者が目に入らない
(4)パーキング中、縁石に気を取られ直後の消火栓や立ち木に気が付かない
(5)死角の車、人に注意がいかない等
●判断不足と他のドライバーの行動予測の失敗(Poor Judgement TrafficとFail to Anticipate Actions of Others)
不十分な確認と認識で他のドライバーの行動(動き)を予測できないのは減点、 失格の原因になる。周りに注意を払い、常に他のドライバーの行動を予測することが大事。
他のドライバーの行動予測の失敗例
(1)直前の車両が何故かスピードを落として来たが、そのまま相手に合わせ進行し、その車が突然止まってしまった。こちらも動きがとれず一緒に止まる。
正しい判断/対応⇒ 直前の車が理由もなくスピードを落として来た段階で、その車との間隔を詰めない。その車のこれからの行動を予測して、止まりそうであれば前方に注意しながら速やかに車線変更して追い越す。この例は、前車が速度を変更した時にその車の行動を予測するドライバーの能力を問われている。
(2)私道(Driveway)からバックして車があなたの目の前に出て来ようとしている。 あなたは仕方なく、スピードを落とす。試験官はあなたが何らかの行動を起こすことを期待している。しかしあなたは進路を塞がれ、結局車を止めるはめになった。
正しい判断/対応 ⇒ バックアップして来る車は接近中の貴方の車に気づかない場合があるので、早めにホーンを鳴らしてその車が停止する状況を見極めそのまま進行する。即ち、こちらの優先権を行使する方が安全で正しい方法。多く日本人ドライバーはホーンを出来るだけ鳴らさないようにする運転をし ますが、これは正しくない。返って危険な行動であることを認識すること。
(3)あなたは試験官の指示に従い交差点を右折しようとしている。あなたは正面の横断歩道付近に歩行者を見つけた。歩行者は立ち止まったままで、あなたの通過を待っている。しかしあなたは結局車を止めてしまう。
正しい判断/対応 ⇒ スピードを落としてそのまま右折をする。この場合の判断は歩行者がまだ横断歩道に入っていないということ、 その上、歩行者は接近中のあなたの車に気づいて横断歩道を渡る意思がないこ とを判断して、そのまま右折することが正しい。
●確認不足と優先権の認識失敗(Fail to Observe and Fail to Yield Right of the Way)
日本人ドライバーの多くは優先権については勿論、交通ルール全般において、その狙いを正しく理解しておらず、自分の都合のいいように解釈してしまい本来の目的に適う行動になっていないことが多い。ルールの狙いを正しく理解し、優先権の正しい知識を身につける必要がある。
優先権の認識失敗例
自分の車がSTOPサインで右折しようとしている所へ、左側の交差する道路から接近中の車両がある。今、右折すれば何とか間に合いそうと思い、行動を起こして右折した。しかしこの行動は間違いで、右折するにはタイミングが悪く、且つ、 優先権は左から接近中の車にある。この場合、STOPサインの目的を理解していなかったため間違えが起こった。
●車の流れと時間、空間への判断(Judgment in “Traffic” and “Time & Space”)
試験官がテスト中、ドライバーに”Judge space!”と言うことが多い。これは「時間的な余裕」「空間的な余裕」を指していることは間違いないが、それ以外にレーンポジションの取り方、レーン選択についても何か間違えをおかしていることを示唆している場合が多いので、生徒にその事を理解させておく。
“Traffic”とは車の流れ、人の動き。”Time & Space”は、単純に時間と空間というわけではなく、安全な車間の距離、すなわち時間的な余裕、危険を避けることのできる充分な空間的な余裕を示している。
※この項目は路上テストで一番採点が厳しくなる。しかも試験官とドライバーの判断上のギャップが生じやすいので生徒に例を挙げて理解させておくことが肝心。
●潜在的危険性(Potential Hazards)
上述の内容を理解させれば潜在的危険性の発見が早く、危険回避も容易になる。いくつか例を挙げて理解させ、実際に生徒がよく知らない初めての道路を出来るだけ多く走らせて生徒が見落としたリスク、予見できたリスクを指摘する。
※これは生徒の失敗をあげつらう、恰も責めるような雰囲気になり易いので注意が必要。
潜在的危険性(Potential Hazards)の例
(1)縁石や障害物に不用意に急接近する行為(Pull Overや右のShort Turn)
(2)バックアップして車道に出ようとしている車両
(3)路上のくぼみや小石、その他障害物に対しスピードを落さない、それらを避けようとしない行為
(4)路上駐車の車両が多く、且つ狭い道路
(5)車道近くで遊びに夢中になっている子供のグループ
上記のように、試験官には潜在的危険性(Potential Hazards)として見えている対象にドライバーが気がつかない、認識がないところから大きなギャップが生まれる。インストラクターは生徒にPotential Hazardsになる対象の発見と速やかな対応で安全を確保する能力を早くから身につけさせる。このことがドライバーに余裕を与え、状況判断能力と運転能力を同時に並行して高めることにつながる。
●他のドライバーの行動(Actions of others)
他のドライバーの取る行動や意図を予見する能力を試験官が見定めるが、この予見には基本的な交通ルールの理解が基礎となる。特に道路標識と路面標示、 優先権の理解が重要。ルールの理解は文字上の理解だけでは不十分で、実際の運転経験、体験から理解したものが裏付けとなって他のドライバーを取る行動や意図を予見することが出来るようになるので、ここでも未知、未体験の道路を出来るだけ多く走らせることで生徒に予見する能力をつけさせる。
他のドライバーの行動予測の失敗例
(1)道路を直進中、前方の車両が何故かスピードを徐々に落として来た。あなたはそれに対応せず、前方の車が止まったのであなたも止まった。
正しい判断/対応 ⇒ 他の車両の行動に注意して、そのドライバーの意図を予測することが求められている。前方の車両がスピードを落として来た段階でその車両が突然停止しても支障がないようその車両の間隔を詰めずに、必要に応じ車線変更などできるよう準備する。
⑵All Way Stopの交差点で、交差する道路の左側から来る車とあなたは同着したが、迷いがあり、それでも出ようとしたら試験官に突如ブレーキを踏まれてしまった。
正しい判断/対応 ⇒ もともと優先権はあなたにあったのだから迷わず進行する行動が求められた。一旦迷って進行を躊躇したところでまた前に出ようとした行動が他のドライバーに対する危険な行動とみて試験官はブレーキを踏んだのである。この場合の対応は左から同着したドライバーに優先権を譲るという行動が正しい。
(3)STOPサインのある道路を左折しようとしたら、右から同じく左折する車が来たが遅いので、あなたは先に行こうとしたところ試験官に止められてしまった。
正しい判断/対応 ⇒ 右からの左折の車に優先権があり、その車が左折を完了するまで待つ必要があった。この例は、同じ左折同士の判断でどちらに優先権があるかを問われていたのであって、当然STOPサインがあるあなたが右から来る左折車に優先権を譲る行動を試験官は見ていたのである。
(4)優先道路を右折しようとしたところ、前方から左折の車が近づいて来たのであなたは止まってしまった。
正しい判断/対応 ⇒ そのままあなたは右折してよかった。これも優先権の正しい判断が求められた例である。万一、対面側の車が既に左折の行動に出ているのであれば、優先権は左折車に譲ること。
(5)センターライン近くにあなたに背を向けて歩いている歩行者がふたりいる。 追い越すことは無理と思い、あなたは仕方なく歩行者の後ろを静かに追て行くことにした。
正しい判断/対応 ⇒ 背を向けて車道を歩いている歩行者ふたりに対し、早めにホーンを軽く鳴らして注意を促す。歩行者が接近して来るわれわれの車に気づいて車道脇か歩道に戻ることを確認して歩行者との距離を詰めずにゆっくり通過する。歩行者のあとをついて行く判断は間違いであり、その行為は危険である。
以上はすべてドライバーが失格となった実例である。
●時間と空間の調整(Maintenance of Time and Space)
道路の条件(双方向、一方通行、曲がりの過多、坂道の過多、道幅の広い狭い)、状況(混雑の有無、でこぼこが多い、障害物の過多、道路が濡れている、部分的に傾斜が強い)や環境(住宅地、商業地域)、天候の変化などに従って前後の車間で走っているドライバー、その反対に時速20マイル以下でスピードを出せないドライバーなど速度調整が出来ないと判断される。道幅の広い狭いという変化には、適切なレーンポジションを確保する必要があり、双方向の道路ではセンター ラインの有無に係わらずKeep Rightに注意してレーンポジションをとる。一方通行の道路ではレーンポジションを左右に偏らず、道路中央付近を走るのが安全である。このようにドライバーは、周りの変化に対応する状況判断と適切な行動が路上テストで評価されている。
●死角と車線変更(Blind spot/area and Lane changes)
自動車の運転で常に付きまとう『死角』に対応して安全を確保することは意外に難しい。走行中死角にいた他の車両の存在に気が付いた時、瞬間的な判断と行動が求められ、同時に空間的な余裕の認識が正確にできないと事故を避けられ ない。
車線変更時の死角に関する対応
(1)車線変更の必要性の早期発見
(2)バックミラーやサイドミラーを通して後方の状況の確認
(3)車線変更する側の死角を肩越しに目視確認
(4)状況から車線変更のタイミングを判断
(5)シグナルを出して3秒以内には行動を起こす。この時スピードを上げても、落としても危険。以上のステップを逡巡なくスムーズに行うことがかえって安全を確保できる。
初心者には車線変更のタイミングをつかむことはかなり困難で、空間的(時間的)な余裕が判断できない場合が多い。その判断を助ける方法として、車線変更する側の直近の車までの距離をバックミラーとサイドミラーを通して車両全部が映って見える時をタイミングとするよう生徒に教え、繰り返し練習をさせる。実際の練習のなかで、一方通行の道路を使って右サイドに路駐している車両の真横2、3mところに停車させてから、両ミラーを通してその車両全部が見えるとこ ろまで進めて距離を認識させる。今度は同じステップを左側に移り実行すると、 右と左の死角の距離に違いがあることが分かる。運転席が左にあるためにミラ ーを通して視るアングルにズレが生じ、距離の感覚を狂わせるのでこの練習は大切。左から視る死角の方が右より(10mほど)も長くなる。この違いが左への車線変更をより難しいものにしている。
●路上テストのための練習(Drills for Road test)
路上テストに向けて、インストラクターはリハーサル(予行練習)を行うようにする。 ここでは実際にリハーサル1回につき10分をかけて行う。そのなかで、スタート時の安全確認、シグナリング、スムーズな発進、各コーナーでの正確なターン、パラレルパーキングと3ポイントターン、バックアップ、ブレーキとアクセル、ギアチェンジ、ステアリングの安定性、路上での様々な判断の的確さなどを評価して合否を判定する。問題点の有無、強化しなければならい点があればインストラクターは生徒に充分説明する。
※生徒本人の希望でレッスン全部の時間をリハーサルに充てる場合、別途料金になる。
●安全運転概念「SIPDE」
安全運転の概念、Defensive Drivingのひとつに「SIPDE」がある。 自動車の運転は複数ある課題、つまり車両そのもののコントロール、一般道路や オフロード周辺に注意し、道路標識の認識や他のドライバーの突発的な動きな ど予測するなど瞬時に解決する行動を要求される。そのため、運転中に起こり得 るあらゆる変化に対応するためには、系統だった情報の収集と処理が求められる。この考え方が適切な判断を容易にし、運転上のリスクを軽減させる。
A. LEAVING CURB(出発)
-
Fails to observe(確認なし)
10pt
-
Fails to signal(ウィンカーなし)
5pt
-
Uses mirror only/fails to check blind spot (ミラーのみでの確認/死角の確認忘れ)
5pt
B. TURNING & INTERSECTIONS(交差点と曲がり角)
-
Poor judgement approaching or at intersections: (交差点または交差点前での判断不足)
□ Speed(スピード) □ Turning(角の曲がり) □ Stopping(停車)
□ Observing(安全確認) □ Signal (ウィンカー)10pt
-
Fails to stop near center of intersection when waiting to make left turn(左折待ちのための交差点中央付近での止まり忘れ)
10pt
-
Turns wide – short right (左折時のふくらみ/右側に寄りすぎ)
5pt
-
Turns wide – short left (右折時のふくらみ/左側に寄りすぎ)
5pt
-
Inattentive to traffic: (他の交通への不配慮)
□ Signs(標識) □ Signals(ウィンカー) □ Lane Marking(車線表示)10pt
C. PARKING, BACKING & U-TURN(駐車、バックとUターン)
-
Fails to signal(ウィンカーなし)
5pt
-
Fails to adequately observe/use caution(適当な確認/注意の欠如)
10pt
-
Unable to park properly(正しく駐車ができない)
15pt
-
Unable to make a 3-point turn(3ポイントターンができない)
15pt
-
Excessive space for parking/too far from curb(駐車時の過度なスペース/縁石から遠過ぎる)
5pt
-
Excessive maneuvers in: (過度な切り返し)
□ 3-point turn(3ポイントターン) □ Parking(駐車)5pt
D. DRIVING IN TRAFFIC (他の交通との運転)
-
Fails to keep right (右側に沿って走らない)
10pt
-
Improper lane of traffic (不適当な車線選択)
10pt
-
Follows too closely (前方を走る車に近寄り過ぎ)
10pt
-
Speed excessive for conditions: (状況下でのスピードの出し過ぎ)
□ Traffic (交通量) □ Weather (天候) □ Road (道路状況)15pt
-
Too slow/impedes traffic flow (遅すぎ/交通の流れの妨害)
15pt
-
Fails to yield right-of-way to: (優先権の侵害)
□ Pedestrians (歩行者) □ Other (その他)15pt
-
Poor judgement in traffic (路上での判断不足)
10pt
-
When changing lanes fails to: (車線変更時に)
□ Observe (確認なし) □ Signals (ウィンカーなし) □ Use Caution (注意なし)10pt
-
Fails to anticipate actions of: (行動の先読みができない)□ Pedestrians (歩行者に対して) □ Other (他に対して)
10pt
-
Fails to anticipate potential hazards (危険な要因に対しての予測ができない)
10pt
E. VEHICLE CONTROL (車両のコントロール)
-
Repeated stalling (エンストの繰り返し)
10pt
-
Poor engine control/acceleration (未熟なエンジンコントロール/アクセル)
10pt
-
Poor steering control: (未熟なハンドル操作)
□ Turning (曲がるとき) □ Straight driving (まっすぐ運転するとき) □ Maneuvers (不必要な切り返し、無駄な動きが多すぎる)15pt
-
Delayed braking/abrupt braking (遅いブレーキ/きついブレーキ)
10pt
-
Poor use of gears: (未熟なギア操作)
□ Automatic (オートマチック) □ Manual (マニュアル)10pt
-
Poor clutch control (未熟なクラッチ操作)
5pt
-
Poor reactions to emergencies (未熟な緊急事態への対応)
10pt
※合格は30点まで (35点以上は不合格)
●一発不合格の場合
●和製英語と英語の違い
ウィンカー | シグナル (signal) |
ハンドル | ステアリング (steering wheel) |
アクセル | ガス・ペダル (gas pedal) |
クラクション | ホーン (horn) |
●試験官の指示に出る英語の表現
Right turn | 右に曲がってください |
Left turn | 左に曲がってください |
Park it | 駐車してください |
Back (it) up | 後ろに下がってください |
Parallel park | 縦列駐車をしてください |
Turn off the engine | エンジンを切ってください |
Cut the engine | (上と同じ) |
Cut the ignition | (上と同じ) |
Pull out | 車を出してください |
Leave the curb | (上と同じ) |
Pull (it) over | わきに寄せて停めてください |
Pull it over to the side | (上と同じ) |
Behind the wheel | 運転席についてください |
Get behind the wheel | (上と同じ) |
Straighten your tires | タイヤをまっすぐにしてください |
Keep going | そのまま走ってください |
Whenever you’re ready | 用意ができた時に |
Make a 3-point turn | 3ポイントターンをしてください |
Crosswalk | 横断歩道 |
Pedestrian | 歩行者 |
Pull up behind that car | あの車の後ろにつけてください |
The shoulder | 路肩 |
Curb | 縁石 |
Yield (to other drivers) | 道を譲ってください |
Right of way | 優先権 |
Put it in | 止まってください |
Double park | ダブルパークしてください |
Observe | 安全確認 |
Intersection | 交差点 |
Lane marking | 車線表示 |
Maneuver | 切り返し |
Impedes traffic | 交通の流れの妨害 |
Stalling | エンスト |
Rearview mirror | バックミラー |
●自動車関連連絡先
●自動車関連連絡先 |
Fuji Driving School 211 E 43rd Street #701 New York, NY 10017 Tel: 212.661.0434 URL:http://www.fujidrivingschoolnyc.com |
ニューヨーク州陸運局 (DMV) |
URL: http://www.dmv.ny.gov/ |
ニュージャージー州陸運局 (MVC) |
URL: http://www.state.nj.us/mvc |
コネチカット州 (DMV) |
URL: http://www.ct.gov/dmv |
ソーシャルセキュリティー |
URL: http://www.ssa.gov |
New York Auto School |
URL: http://www.newyorkautoschool.com |
メイセイモーターズ |
8707 River Road, North Bergen, NJ 07047 Tel: 201.943.7226 URL: http://www.meiseimotors.com |
ガリバー |
2423 Central Park Ave.,Yonkers, NY10710 Tel: 1.888.629.6587 URL: http://www.gulliverusa.net/jp |
Wish Auto Service |
URL: http://www.wish-auto.com |
AAA New York(保険会社) |
URL: http://www.ny.aaa.com |
PREMIO (プレミオ) |
Tel: 1.800.767.1212 |
【A〜Z・記号】 | |
Over Steering | (P41) |
SIPDE | (P59) |
Under Steering | (P41) |
USAの地図の見方 | (P23) |
3ポイントターン | (P48) |
【あ行】 | |
アクセル | (P29) |
安全確認 | (P28) |
追い越し | (P16) |
【か行】 | |
ガソリン残量計 | (P27) |
ギア | (P29) |
規制標識 | (P11) |
警戒標識 | (P11) |
コンソール計器 | (P27) |
【さ行】 | |
サイドミラー | (P26) |
情報標識 | (P12) |
信号 | (P13) |
スピード計 | (P27) |
スピード | (P32) |
速度規制 | (P10) |
【た行】 | |
つなぎのアクセリング | (P36) |
道路規制 | (P10) |
道路のマーキング | (P14) |
【な行】 | |
ターニング | (P38) |
タコメーター | (P27) |
停車 | (P32) |
手信号 | (P23) |
【は行】 | |
パーキング | (P50) |
バッキング | (P50) |
バックミラー | (P26) |
パラレルパーキング | (P46) |
ハンドル | (P30) |
ブレーキ | (P28) |
方向指示器 | (p26) |
【や行】 | |
優先権 | (P17) |
ラジエーターサーモ計 | (P27) |
【ら行】 | |
路上テスト採点評価 | (P61) |
【わ行】 | |
ワイパー | (P26) |