正しい判断/対応 ⇒ 右からの左折の車に優先権があり、その車が左折を完了するまで待つ必要があった。この例は、同じ左折同士の判断でどちらに優先権があるかを問われていたのであって、当然STOPサインがあるあなたが右から来る左折車に優先権を譲る行動を試験官は見ていたのである。
(4)優先道路を右折しようとしたところ、前方から左折の車が近づいて来たのであなたは止まってしまった。
正しい判断/対応 ⇒ そのままあなたは右折してよかった。これも優先権の正しい判断が求められた例である。万一、対面側の車が既に左折の行動に出ているのであれば、優先権は左折車に譲ること。
(5)センターライン近くにあなたに背を向けて歩いている歩行者がふたりいる。追い越すことは無理と思い、あなたは仕方なく歩行者の後ろを静かに追て行くことにした。
正しい判断/対応 ⇒ 背を向けて車道を歩いている歩行者ふたりに対し、早めにホーンを軽く鳴らして注意を促す。歩行者が接近して来るわれわれの車に気づいて車道脇か歩道に戻ることを確認して歩行者との距離を詰めずにゆっくり通過する。歩行者のあとをついて行く判断は間違いであり、その行為は危険である。
※以上はすべてドライバーが失格となった実例である。
●時間と空間の調整(Maintenance of Time and Space)
道路の条件(双方向、一方通行、曲がりの過多、坂道の過多、道幅の広い狭い)、状況(混雑の有無、でこぼこが多い、障害物の過多、道路が濡れている、部分的に傾斜が強い)や環境(住宅地、商業地域)、天候の変化などに従って前後の車間距離や安全なスペースの確保に敏感に対応することが求められる。表現を変えれば、随時適切なスピードの調整を行うことが必要で、ドライバーが陥り易い誤りはスピードに単調になることと言える。例えば、周りの変化に反応しないままスピードを時速30マイルぎりぎりで走っているドライバー、その反対に時速20マイル以下でスピードを出せないドライバーなど速度調整が出来ないと判断される。道幅の広い狭いという変化には、適切なレーンポジションを確保する必要があり、双方向の道路ではセンターラインの有無に係わらずKeep Rightに注意してレーンポジションをとる。一方通行の道路ではレーンポジションを左右に偏らず、道路中央付近を走るのが安全である。このようにドライバーは、周りの変化に対応する状況判断と適切な行動が路上テストで評価されている。